うさぎの仕草
うさぎは、鳴き声を大きく出せない代わりに体全体を使って自分の気持ちを表現します。
このページでは、うさぎの仕草の意味・気持ちについて説明しています。
足ダン(スタンピング)
うさぎが後ろ足で足元を強く踏み鳴らす仕草です。
- 意味・気持ち
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本来、巣穴にいる仲間に危険を知らせるための行動です。
飼主を呼んでいる、要求、不満、怒っていることを表しています。
また、食器を割ってしまったり、普段聞き慣れない音がしたときは、本来の意味で危険を仲間に伝えるために足ダンをすることがあります。
穴掘り
うさぎが前足で土を掘るような仕草です。
- 意味・気持ち
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穴掘りは、アナウサギ属のうさぎが地中に巣穴を作るための本能的な行動です。
(※ペット向けのうさぎは、ほとんどがアナウサギ属のうさぎです。)
穴掘りに続けて、歯で齧ったり、土をならすような仕草が見られることもあります。
何か気になるものがあるときや、畳や絨毯・牧草の座ぶとんなど頑張れば掘れそうなもの、ふとんなど柔らかいものを好んで穴掘りします。
遊びやストレス解消にもなっています。
齧る(かじり木や柱など)
うさぎが前歯でかじり木や柱を齧る仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎは本能で物を齧ります。
うさぎの歯は一生伸び続けるため、歯の伸び過ぎを防ぐために齧ることもあります。
硬すぎない物、角が立っている物を好んで齧るようです。
ただし、うさぎによって木の材質や形など好みが異なります。
また、遊びやストレス解消にもなっています。
齧る(ケージや食器など)
うさぎがケージのワイヤーや食器を齧る仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎがケージのワイヤーや食器をガジガジ齧るときは、音を立てることで飼主に何かを要求したりアピールしています。
ご飯が欲しい、構って欲しい、外に出して欲しいときによく見られます。
あごをすりつける
うさぎが自分のあごを物や人に擦り付ける仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎのあごの下には臭腺という匂い付けのための液体を分泌する器官があります。
匂い付けのためにあごをすりつけて、縄張りを主張(マーキング)しています。
新品のケージや、新しい食器、おもちゃを与えたときによく見られると思います。
ケージの外に出したときにも、部屋のあちこちにマーキングのためあごをすりつけます。
マウンティング
他のうさぎに後ろから乗りかかる仕草です。
人の腕や足にマウンティングすることもあります。
- 意味・気持ち
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交尾、もしくは仲間内での順位付けのために行います。
発情期はとくにマウンティングが激しくなります。
順位付けの場合、マウンティングすることで自分のほうが立場が上だということを主張しています。
また、順位付けのためのマウンティングはオス・メス両方に見られます。
オシッコ飛ばし
体を回転させながらオシッコを飛ばす仕草です。
- 意味・気持ち
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縄張りの主張とマーキングのためにオシッコを飛ばします。
発情期はオシッコ飛ばしが激しくなったり、発情期だけオシッコ飛ばしをするうさぎもいます。
オスによく見られる行動です。
去勢することで、オシッコ飛ばしをしなくなることがあります。
まれに、メスでもオシッコを飛ばすうさぎがいます。
立ち上がり耳を立てる
うさぎが後ろ足で立ち上がり、耳をピンと立て1点を見つめる仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎが何かを警戒しています。
聞きなれない音が鳴ったり、気になることがあるときに見られる行動です。
口で咥えて投げる
うさぎが食器やおもちゃ・かじり木などを口で咥えて放り投げる仕草です。
- 意味・気持ち
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遊んでいるだけか、邪魔なものをどかそうとしています。
または、音を立てることで飼主になにかをアピール、要求しています。
ごはんの時間が近いときに食器を投げる場合は、ほぼ間違いなくエサを要求しています。
箱座り
うさぎが前足を体の内側に折り畳んで座っている仕草です。
- 意味・気持ち
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リラックスしているときによく見られます。
すぐに動くことができないため、ここには危険がないと安心している証拠です。
薄目になっているときは、ほぼ寝ています。
具合が悪いときにもこの座り方をすることがあります。
横にバタンと倒れる
うさぎが座っている姿勢から、突然横にバタンと倒れる仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎは寝そべるときに、通常横にバタンと倒れて寝そべります。
はじめて見たときは驚くと思いますが問題ありません。
左右は立体に見えないためこのような寝そべり方をするとも言われています。
ただし、てんかんのときにもこのような倒れ方をすることがあります。
寝そべる
うさぎを後ろ足をうしろに伸ばして寝そべっている仕草です。
- 意味・気持ち
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リラックスしています。
すぐに動くことができないため、ここには危険がないと安心しています。
あおむけになる
うさぎがあおむけ(仰向け)になっている仕草です。
- 意味・気持ち
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リラックスしています。または、寝ています。
すぐに動くことができないため、ここには危険がないと安心しています。
ホーランドロップによく見られます。
前足がピクピクする(顔を洗う前に)
うさぎが顔を洗う前に、前足がピクピクする仕草です。
- 意味・気持ち
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汚れた手で顔を洗わないように、手についた土を払う行動と言われています。
野生の名残りと思われます。
おしりに口をつけている
うさぎが前屈みになって、おしりに口をつけてモグモグしている仕草です。
- 意味・気持ち
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おしり付近を毛づくろいしています。
または、盲腸糞を食べています。食糞とも言います。
うさぎは、通常の糞(コロコロ丸い糞)と、盲腸糞(食べるための糞)の2種類の糞をします。
噛む
うさぎが前歯で物や人を噛む仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎが噛むときは、噛む強さやそのときの状況によって意味が異なってきます。
食べ物やかじり木などの匂いを嗅いた後に噛むときは、それが何かを確認するために噛んでいます。
ケージの外で、人に甘噛みするときは遊んで欲しい、構って欲しいなどの要求です。
人が出血するほど強く噛むときは、本気で怒っている、もしくは強い抗議を意味しています。
マウンティングしながら噛んでくるときは、相手を逃がさないための本能的な行動です。
前歯をむき出し耳を伏せている
うさがを体を大きく見せるように前足をピンと伸ばして立ち、前歯をむき出し耳を伏せている仕草です。
- 意味・気持ち
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威嚇や抗議、または攻撃する前兆行動です。
うさぎが抱っこされたくないのに、しつこく抱っこしようとするときにこのような行動をとることがあります。
自然界では、外敵に追い詰められたり攻撃するときに見られます。
牧草をくわえる
うさぎが牧草を前歯にひっかけてたくさんくわえる仕草です。
メス特有の仕草です。
- 意味・気持ち
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巣作りのための牧草を集めています。メスのみに見られる行動です。
妊娠している場合、または偽妊娠したときにも牧草を口にくわえることがあります。
偽妊娠の場合、牧草をくわえているだけならとくに問題はありません。
背中を撫でるとおしりを上げる
うさぎの背中を背中を撫でると、伸びをするようにおしりを上げる仕草です。
メス特有の仕草です。
- 意味・気持ち
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交尾の受け入れ態勢です。
実際に交尾するときにも、メスはおしりを上げます。
発情期によく見られます。
毛をむしる
うさぎが自分の毛をむしったり抜いてしまう仕草です。
- 意味・気持ち
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メスが妊娠している場合は正常な行動です。
巣材にするため、おもに胸やお腹の毛を抜きます。
お腹の毛を抜くことで赤ちゃんが母乳を飲みやすくなります。
偽妊娠でも毛を抜くことがありますが、もし毛をくわえている場合は誤って飲み込む恐れがありますのですぐに取ってあげてください。
妊娠(偽妊娠)していないメス、またはオスが毛を抜く場合は、ストレスや皮膚の病気が考えられます。
ダッシュ
ケージの中や外で遊んでいるときに、突然ダッシュする仕草です。
ダッシュとストップを何回も繰り返すこともあります。
- 意味・気持ち
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機嫌がいいときや楽しいときによく見られます。
走って遊んでいます。
ジャンプ
ピョンと高くジャンプする仕草です。
垂直ジャンプ、ひねりジャンプ、幅跳びジャンプなどがあります。
- 意味・気持ち
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機嫌がいいときや楽しいときによく見られます。
ジャンプして遊んでいます。
後を付いてくる
人が歩いたり場所を移動すると、うさぎが人の後ろについてくる仕草です。
- 意味・気持ち
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うさぎが人にとても懐いています。
飼主のことが好きでたまらないのだと思われます。
家族で飼っている場合、家族のうち一人にだけついていくことが多いです。
うっかり、蹴ってしまったり踏まないように注意が必要です。